- 企業名:株式会社クリーンテックサーマル 様
- 業種:産業廃棄物の中間処理施設
- URL:http://www.clean.ne.jp/thermal
会社概要 事業概要、今回の対象業務内容
環境問題が深刻化する中、工業や商業から医療まですべての事業活動に伴って生じた廃棄物を適正に焼却処分し、環境への負荷を低減するとともに、排熱の再利用など循環型社会を目指したリサイクル事業も展開する株式会社クリーンテックサーマル様。施設全体の維持管理と設備保全を担うPSG(Plant Support Group)の皆さまが、Smart Attackを活用して24時間稼働するプラントを守っています。
Smart Attack 利用対象業務
→ 施設のメンテナンスと保守・保全
導入前の課題
- 点検用紙は毎年膨大な数になり、過去の紙帳票が書庫を圧迫していた。
- 点検には4ページの用紙を使い、記入済み帳票は保管していたが、過去データを探すのが大変だった。
- 屋外作業も多く、荒天時は用紙が飛ばされたり雨でグチャグチャになったりして、記入できないことがあった。
- 点検作業で機械に触ると手が汚れるので、その手で触ると用紙も汚れ、作業終了時には読みづらくなっていた。作業後に書き直す清書作業が大変だった。
導入後の効果
- 点検用紙は4ページになっていて、日常点検では使わないページもあったので、紙のムダが減り、年間で約1,000枚ほど削減できた。
- データが一覧で見られるので、おかしいと気づいたときに、いつの点検からおかしかったのかなど起点がひと目でわかるようになった。
- 現場で図面や取扱説明書なども確認できるので、事務所に戻って書庫のマニュアルを探す作業が不要になった。
- 点検後、現場でアプリからデータを送信すれば完了なので、事務所に戻ってからの作業が少なくなり、現場作業員の残業も減った。
- 全てアプリ画面で完結するため、天気や手の汚れに煩わされなくなった。
ツール選定の必須条件
- Wi-Fiが利用できない環境があり、オフラインで点検作業の記録ができる
- 帳票テンプレートがカンタンに作成・変更できる
Smart Attack 導入の決め手
- Wi-Fiが届かない屋外など、オフライン環境での作業とデータ保存が可能
- 元のExcel帳票からカンタンにテンプレート化できる
- 初期費用がかからず、導入コストが安い
Smart Attack 魅力ポイント!!
過去データ確認
- 過去の点検履歴を一覧で見ることができるので、何かあったときでも変化点がわかる。
オフライン利用
- オフラインでも利用可能で、屋外での点検作業にも対応できるため、作業員のストレスが軽減された。
マニュアル確認
- 現場で図面や写真の確認ができ、保守点検の精度が上がった。
社員インタビュー①
オペレーション部
PSG(Plant Support Group)
淺見 忠史 氏
オペレーション部
PSG(Plant Support Group)
牧口 和寛 氏
どのような業務を担当されていますか?
プラントの保守保全とメンテナンスを担当しています。
PSG(Plant Support Group)は、機械の保守保全とメンテナンスを担当する部署で、現在6名が在籍しています。定期的なメンテナンス以外でプラントを止めることがあってはならないので、24時間365日正常に動かし続けるために、毎日の日常点検や定期点検で、何か異常があったときのメンテナンスを行っています。
Smart Attackは、どのように使われていますか?
炉は生き物。毎日の点検をデータ化してプラント全体を健康に保っています。
私たちは、炉は生き物と言っているのですが、日々同じようで同じではありません。人間と同じように、健康を守るためには日々のチェックや定期的な検診が大切です。毎日点検する項目、週1回、月1回、3ヶ月に1回などの定期点検をすべてSmart Attackでテンプレート化して、それに従ってチェックしています。点検データは会社のデータベースに保存されるので、検索ワードを入れれば、過去のデータも一覧で確認できます。何かおかしいなと気づいたら、データを検索して見直すと、変化点が見えてきます。たとえば、プラントは水の使用量が多いのですが、水の使用量が上がってきたら、いつの点検から上がってきたのか、機械のせいなのか、別の事案なのか、毎日の点検をデータ化することで、数値の悪いところを修復して規定値内に戻すこともでき、事前に故障を予知して防ぐのにも役立っています。
Smart Attackを使った感想は?
雨の日や風の日の屋外作業のストレスが減りました。
日常点検は毎日180項目くらいあり、点検に2時間半、少し異常があると3時間ぐらいかかります。屋外での作業も多いので、紙の点検用紙を使っていたときは大変でした。風が吹いたら飛ばされるし、雨が降るとグチャグチャになるし。また手が汚れると用紙も汚れて、見づらくなってしまうので、点検が終わって事務所に戻ってから清書が必要でした。Smart Attackは、タブレットで利用しているので、雨だと多少画面の反応が鈍くなりますが、天気や手の汚れに影響されませんし、煩わしさは激減。点検が完了した後、サーバーに送って完了なので、残業も減ってとても効率的です。
Smart Attack導入前後で、どう変わりましたか?
図面確認や写真確認ができ、保守点検の精度が上がりました。
現場で図面や取扱い説明書が確認できるようになったのは、大きな変化です。今までは、わからないことがあると一度事務所に戻り、図面や取扱い説明書を図書で探して、コピーして現場に戻って作業をしていのですが、現場でサーバーにアクセスすれば図面や取扱い説明書が閲覧できるので作業がスピーディです。写真を撮って、他のスタッフに確認したり、意見交換して一緒に考えたりもでき、保守点検の精度があがったと思います。また、オイル交換や給油などは月に1回だったり、3ヶ月に1回だったり、半年に1回、数年に1回の周期のものもあり、紙のときはいつやったかわからなくなることも多かったのですが、今は紐づいてくるので、スクロールすれば数秒でわかります。Smart Attackの導入で、定期点検やオイル交換が正確にスケジュール通りにできるようになりました。
今後、Smart Attackをどのように使っていきたいですか?
24時間365日稼働するプラントのためにトラブルシューティングを共有化したい。
いまSmart Attackを使っているのは私たちPSGだけですが、過去のトラブルやどんな対処をしたかを集計・分析して、トラブルシューティングのプロセスを体系化、オペレーション部全体で情報を共有できるようできればと思います。たとえば機械が動かないとき、タブレットを検索していけば、なぜ動かないのか、何をどうしたらいいのかがわかるとか。夜間や土日、連休などもプラントの運転スタッフは働いていますし、経験の長い人も短い人もいます。私たちがいないとき、もし何か起こっても、運転スタッフが自分たちでも原因と解決法を調べられるようになれば、みんながより安心して仕事に取り組めるのではないかと思います。
社員インタビュー ②
情報システム部
情報システムG
柳川 雅俊 氏
Smart Attackの導入のポイントは?
点検や記入のモレがなくなり、報告書の精度が上がりました。
もともとは業務のIT化を検討していたのですが、その前に紙の帳票を電子化することから始めようということになり、いろいろ検討した結果Smart Attackを選びました。一番のポイントは、初期費用です。導入コストが安く、求めていた機能が使えましたし、テンプレートの作り方もカンタンでした。深谷(本社)には、情報システム部の開発担当者が私一人ですので、これは大きな魅力でした。また、点検はWi-Fiが届かない屋外での作業も多いのですが、Smart Attackならオフラインでもデータが保存できます。Wi-Fiが届かない場所で支障なく作業できるのが決め手になりました。
Smart Attackで、課題を解消できましたか?
業務を見直すきかっけにもなり機動力、効率がアップしました。
私が在籍している情報システム部は、システム改善の要望があれば提案して実現していくのが仕事です。Smart Attackの導入をすることで、点検シートの紙から電子化に取り組みましたが、それを機に業務を見直し、今まで変えづらかったところにも踏み込めたと思います。紙の使用量は大幅に削減できましたし、点検終了後は「送信」を押して終了。翌日には上司もチェックできます。処理が早く機動力と効率がアップし、PSGの皆さんが定刻に帰れるようになりました。環境のためにも、ペーパーレス化は今後ますます求められると思いますし、Smart Attackを使うと効率化しそうな業務には積極的に導入を提案していきたいと思います。
Smart Attack定着までに苦労はありましたか?
みんなの声を聞いて、テンプレートを少しずつ改良しました。
紙の用紙をそのままテンプレート化するのではなく、導入を機に点検項目や点検ルート、すべて見直しました。毎日点検するところ、週1、月1でいいところ、掘り下げて確認するところ、点検内容や順番、点検箇所を削ったり新しく作ったり。紙の用紙は4ページになっていて、1枚目の一番上から順番に点検できるわけではなかったし、使わない用紙もあったので紙とは入力の順番を変えて点検の順番通りにチェックできるようにしました。そして一度作ってから、タップする回数や入力する回数を減らすなど、実際に使っている人の声を聞いてやりやすいように細かいところを少しずつ改善していきました。プラントの技術は日進月歩で、廃盤になる機械やオイルもあるので、その都度改定もしていますが、テンプレートの変更が容易にできるので助かります。最初は紙の方がいい、タブレットは億劫という声もあったのですが、点検データが一覧で見られたり、検索ワードを入れれば欲しいデータが数秒で出てきたりというデータの読み解きやすさもあり、いまではなくてはならないものになっています。
今後、Smart Attackをどのように使っていきたいですか?
データを効率よく有効活用できるシステムを構築したい。
弊社の既存のデータベースとSmart Attackの点検データをシームレスに連携させて、データの管理や情報分析をさらに効率化して、データを有効活用できる仕組みを構築していければと思っています。
クリーンテックサーマル様 施設ご紹介
PSGの皆様がプラントの維持管理と設備保全のため、Smart Attackを活用されている、クリーンテックサーマル様の施設の一部をご紹介します。
▼ ロータリーキルン部
キルンストーカ炉の一部。
▼ 全連続燃焼式キルンストーカ炉
2基ある焼却炉のひとつで、幅広い性状の廃棄物を効率よく安定的に処理することができる。
◀ プラットホーム
収集された廃棄物の荷降ろしを行う場所。保管ピットには、臭気対策のために高速開閉が可能なビニールシャッターを設置している。
◀ 産業廃棄物保管施設
焼却施設に隣接する、破砕・圧縮などの中間処理と積替保管を行う保管施設。
◀中央操作室
施設の運転管理を行う操作室。ここに施設内の全ての情報が集まり、24時間安全・安定稼働に努めている。
お忙しい中、インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!